2024.08.23 犬と猫の口臭について|歯石が原因かも?
犬や猫の口臭にはさまざまな原因が考えられますが、一般的な原因として、「歯石」が挙げられます。歯の汚れは口臭の原因となるだけでなく、歯周病などのさまざまな病気を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
今回は犬と猫の口臭について、歯石がどのように形成されるか、そしてそれが犬や猫の健康にどのような影響を与えるかなどを詳しく解説します。
■目次
1.歯石とは?
2.犬と猫の口が臭くなる原因
3.歯石が引き起こす問題
4.愛犬・愛猫の自宅での歯石チェック方法
5.動物病院での歯石除去(スケーリング)の流れ
6.口臭対策・歯石予防のための4つのポイント
7.歯石対策Q&A 〜歯石についてのよくある質問〜
8.まとめ
歯石とは?
歯石とは、歯垢(プラーク)が硬化して石のように固まり、歯や歯茎に付着したものです。歯垢は食べ物の残りかす、唾液、細菌が混ざり合ってできる粘着質の膜で、これが硬化すると歯石になります。また、歯石の形成には、数日から数週間かかるといわれています。
犬と猫の口が臭くなる原因
口臭の原因は多岐にわたりますが多くの場合、歯石の蓄積が主な原因です。
他にも、歯肉炎や腎臓などの内臓疾患、または食事の影響などが考えられます。
歯石が引き起こす問題
歯石は口臭の原因となるだけでなく、歯肉炎や歯周病など口腔内の病気を引き起こす可能性があります。また、歯石に大量に含まれる細菌が血流に乗って全身を巡り、全身の感染症へつながる危険性もあるため、注意が必要です。
愛犬・愛猫の自宅での歯石チェック方法
自宅で愛犬や愛猫の歯石をチェックするには、まず愛犬や愛猫の口元を優しく持ち上げ、唇を優しくめくってみましょう。白い歯がみえた場合、その部分には歯石は付着していないと考えていいでしょう。
もし、歯に茶色いものが付着している場合や歯全体が茶色に変色している場合は、歯石が沈着している可能性があります。
動物病院での歯石除去(スケーリング)の流れ
歯石の除去は通常、獣医師が麻酔下で専用の器具を用いて行います。歯石を除去した後、今後の歯石の付着を防ぐために、歯の表面を磨いて終了となります。
歯石除去は歯の状態にもよりますが、一般的に30分〜2時間程度で終わります。ただし、歯周病に侵された歯を抜く必要がある場合は、処置に数時間かかることもあります。
口臭対策・歯石予防のための4つのポイント
・歯磨き:ペット用の歯ブラシと歯磨き粉で、毎日の歯磨きを習慣づけましょう。
・デンタルおもちゃ:噛むことで歯垢の蓄積を防ぎます。
・食事内容の工夫:硬いフードを取り入れることで歯のクリーニング効果が望めます。
・定期的な歯科検診:獣医師による定期的なチェックが重要です。
歯石対策Q&A 〜歯石についてのよくある質問〜
Q1. 歯石ができると痛みを伴いますか?
個体差がありますが歯周病になると、歯がグラグラして痛みを感じることがあります。
Q2. 歯石除去は麻酔が必要ですか?
はい、正確で安全な処置のために全身麻酔が必要です。
Q3. 歯石除去の頻度はどのくらいが適切ですか?
犬や猫の口腔状態によりますが、通常は年に1回のチェックが推奨されます。
Q4. 高齢の犬や猫でも歯石除去は可能ですか?
はい、全身状態に問題がなければ可能です。
Q5. 歯磨きガムやデンタルおもちゃは、歯石予防に効果的ですか?
歯石の予防に役立つかもしれませんが、歯磨きに勝るものではありません。
まとめ
歯石は多くの健康問題の原因となるため、適切な口腔ケアが非常に重要です。当院では歯石除去や口腔ケアに関するさまざまなサービスを提供しておりますので、ご不安な点がございましたらお気軽にご相談ください。
■関連する記事はこちらからご覧ください
犬や猫の乳歯が抜けない?乳歯が抜ける時期は?|犬や猫の乳歯遺残について
犬や猫の歯茎が黒いけど大丈夫なの?|原因や病気についてご紹介
猫のよだれの原因とは?|疾患が発症しているケースも
犬の歯磨きの仕方について|ご家庭で歯周病を予防しよう
猫の歯肉口内炎について|痛みが強くてフードが食べられない
犬や猫の根尖膿瘍について|歯の根に膿が溜まる病気
犬と猫のスケーリングについて|定期的な歯科検診とスケーリングが大切
犬や猫の歯周病について|日々のデンタルケアが重要です!
大阪府貝塚市の動物病院「クローバー動物病院」
診療案内はこちらから