ブログ

2024.07.03 皮膚トラブルを防ぐために!|犬と猫の膿皮症について

季節の変わり目になると、犬や猫の皮膚トラブルが増加します。その中でも、特に多く見られるのが「膿皮症」です。この病気は皮膚の細菌感染によって引き起こされるため、適切な治療とご自宅でのケアが重要です。

今回は犬と猫の膿皮症について、症状や治療方法、ご家庭での注意点などを解説します。

■目次
1.症状
2.原因
3.診断方法
4.治療方法
5.ご家庭での日常で気を付けること
6.まとめ

症状

膿皮症の主な症状には、以下のようなものが見られます。

赤み・腫れ:皮膚の一部が赤く腫れ、炎症が見られます。
膿疱・かさぶた:膿が溜まった小さな膿疱ができ、それが潰れるとかさぶたになります。
かゆみ:強いかゆみを伴うため、犬や猫が頻繁に掻く様子が見られます。
脱毛:炎症部分の被毛が抜け落ちることがあります。

膿皮症を放置すると、症状が悪化し、広範囲にわたる炎症や二次感染を引き起こす可能性があります。また、膿皮症が慢性化すると治療が難しくなるため、早期の対応が重要です。

原因

膿皮症の主な原因は、皮膚に存在する常在菌が増殖し、感染を引き起こすことです。通常、皮膚の常在菌がトラブルを起こすことはありませんが、アレルギー性皮膚炎や全身性の疾患により皮膚の免疫機能が低下すると、感染に対する抵抗力が弱まり、膿皮症のリスクが高まります

特に、高温多湿で紫外線が強い春から夏にかけての時期は、膿皮症が発生しやすくなります。

診断方法

膿皮症の診断方法は皮膚の病変部を顕微鏡で観察し、細菌や炎症性細胞の有無を確認します。

また、アレルギー性皮膚炎や免疫力を低下させる他の病気が疑われる場合は、血液検査など全身の検査を行う場合もあります。

治療方法

膿皮症の治療は、感染の原因となる細菌を除去し、皮膚の健康を回復させることが目的です。治療には、主に細菌感染を抑えるために抗生物質の投与が行われます。また抗菌作用のあるシャンプーや消毒薬を使用し、患部を清潔に保つことも重要です。

アレルギー性皮膚炎や全身性の疾患が存在する場合は、これらに対する治療も並行して行います。

ご家庭での日常で気を付けること

膿皮症を予防し、再発を防ぐためには日常のケアが非常に重要です。ご自宅では愛犬や愛猫に定期的にシャンプーを行い、皮膚を清潔に保つことが大切です。また被毛が濡れたままだと細菌が繁殖しやすくなるため、シャンプー後はしっかりと乾燥させましょう。

日々のケアの中で愛犬や愛猫に異常が見られた場合、早めに動物病院を受診することを推奨します。

まとめ

膿皮症は、適切なケアと治療を行うことで予防や管理が可能な病気です。季節の変わり目など、特にリスクが高まる時期には注意が必要です。
また、膿皮症は繰り返し発症しやすいため、単なる皮膚のかゆみだと見過ごさず、初期段階で適切な治療を受けることが大切です。
愛犬や愛猫がより快適に生活できるように普段から愛犬や愛猫の様子をしっかりと観察しましょう。

何か疑問やお困りの点がございましたら、当院までお気軽にお問い合わせください。

 

■他の皮膚疾患についての詳細は、こちらの皮膚炎の記事をご覧ください
犬と猫の皮膚疾患|痒みや脱毛の原因と対策とは?

 

大阪府貝塚市の動物病院「クローバー動物病院」
診療案内はこちらから